しまったもの
なんだかすごく嫌な夢を見た気がする
ただ夢というものは思っているよりもとてつもなく思い出せないもので、本当に起きてすぐでも思い出せない。
ただ"嫌なものだった"。それだけは覚えているのだ。
"それ"がなんだったのかは分からない。人か、動物か、はたまた無生物であるか。それすらも思い出せない。が、とにかく私にとって"嫌なもの"であるはずだった。
それでよかったのに
天井に張り付いた小さな羽虫を見て思い出してしまった。